また会う日まで作者: 柴崎友香出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2007/01/01メディア: 単行本 クリック: 12回この商品を含むブログ (61件) を見る

「鳴海くんはちょっと首を傾けて、もう笑っていなかった。」

こういう表現がなんかすごいです。大好き。
1回だけの寄り道が中之島の東洋陶磁美術館の硯展なところとか、しょうちゃんの部屋の雰囲気とか、ピンポイントで倒れそうになるツボどころが満載で困ります。柴崎さんの小説は、紙やすり的な痛さを伴うことが多かったけど、このお話は私にとっては丸みを帯びていた気がします。そして、まさに身に覚えのある話で、登場人物をやすやすと実在の人にあてはめることができてしまった自分がいました。こういう思いこみって女子特有のものなんだろうか。どうなんだろうか。